オオバコ
オオバコ【概要】
- オオバコは日本中いたるところある雑草。
- 民間療法の他、漢方の生薬としても利用されている。
- 咳やむくみを鎮める効果が期待できる。
オオバコ(大葉子)は日本各地の道端や野原に見られる多年草です。オオバコは根もとに大きな葉が束生していることから「おおばこ(大葉子)」と名がつきました。
オオバコは日本中いたるところにある雑草で平地では3月下旬、山地では4月中旬から夏にかけて若葉を採取します。花が終ると黒褐色の2mm程の種子(車前子)をつけます。
オオバコは主に民間療法で利用されますが、漢方の生薬としても使われており全草を乾燥させたものを「車前草」、成熟種子を乾燥したものを「車前子」と言われます。
車前草・車前子の主な効能や効果
大葉子(車前草・車前子)の主な効能や効果には次のようなものがあります。
- 気管支の粘液分泌を増やして疾をきり、咳を静める。
- 利尿作用があり、腎炎などのむくみに用いる。
オオバコの全草(車前草)にはプランタギニン、ホモプランタギニンなどのフラボノイドとアウクビンなどの成分を含み、種子(車前子)にはコリンやアウクビンなどと粘液質プランタザンを含んでいます。
オオバコを煎じて常用すると喉(のど)の筋肉、食道、気管支などの運動と分泌を支配する分泌神経を刺激して喉から気管、気管支にかけて粘液の分泌が増加して疾をきります。
呼吸中枢にも作用して咳を静めます。この神経に作用するのがプランタギニンとアウクビンです。
また、オオバコにはむくみをとる利尿作用があります。水分の排泄を増やすだけでなく、体のエネルギー燃焼後の老廃物の尿素、尿酸、塩化ナトリウム(塩)などの排泄も増やします。
含有されるビタミンA様物質による滋養性も幾分あるので「小便を利し、気を走(や)らず(元気を損傷しない)」といわれています。
民間療法では喘息に種子をもつ全草を煎じて砂糖を入れて飲んだり、葉を塩もみして歯痛のところにあてかみしめるなどで用いられます。
車前草・車前子の利用方法
利尿作用は車前草より車前子の方が強いので、乾燥した種子5~10gを水300mgで半量になるまで煎じ1日量とします。食後3回に分けて服用するのがよいでしょう。
咳を静めるには車前草あるいは車前子5~10gを1日量として200mgで半量に煎じ食後に飲用します。煎じるときは布に包みます。滋養には酒製がよいでしょう。
オオバコに含まれる健康成分
オオバコに含まれる健康成分には以下のようなものがあります。