オウセイ(黄精)
オウセイ(黄精)【概要】
- オウセイとは漢方薬に用いられるユリ科の植物。
- 漢方では補気薬として使われる。
- 滋養強壮効果の他、血圧を下げるなど様々な効果が期待できる。
黄精(オウセイ)はユリ科のカギクルマバナルコユリなど、アマドコロ属植物の根茎を乾燥したものです。
漢方における黄精を使用するには「九蒸九晒」といわれるようにユリ科カギクルマバナルコユリの根茎を蒸して日干にする工程を何度もくり回してから用います。
黄精は漢方の補気薬として使われます。漢方で気とは特に消化器系(脾)と呼吸器系(肺)の生理的機能をいい、この機能が低下し、弱ったり慢性病になった時に補気薬を使います。
オウセイの主な成分と効果や効能
オウセイの成分としては含有している多糖類が有効成分と考えられています。
漢方では補気薬として使われますが、その作用としては体力が消耗して栄養のバランスがくずれたときの滋養強壮です。
動物を使った実験では、モルモットの実験で結核に顕著な抗菌効果があり、健康状態を明らかに改善しましたという報告があります。
さらにウサギの粥状動脈硬化を防止したという報告もあります。この他、動物の血圧を下げ、アドレナリン(副腎から分泌されるホルモンで、血圧上昇、心持元進、血糖上昇などの生理作用がある)による高血糖を抑制し、肝細胞での脂肪の蓄積を防止したことも確認されています。
黄精の利用方法
黄精は肺結核に有効で、黄精エキス(黄精1kgを200gまで煮つめてエキスとする)を1日4回100ml(約50gの生薬に相当)ずつを長期間服用する。特別な副作用はありません。
また、病後の衰弱や慢性病による消耗性の栄養不足に滋養強壮薬としても用いられます。その場合は酒に浸けて服用するものも効果的です。
更に、息もれがする、声に力がない、空咳をするような慢性咳嗽(まんせいがいそう:しつこい咳のこと)のような場合に効果的とされます。
黄精の注意点
消化不良や湿疾のある人は使用してはいけません。
オウセイ(黄精)に含まれる健康成分
オウセイ(黄精)に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。