いか(イカ・烏賊)
いか(イカ・烏賊)【概要】
- 世界中の4割以上のいかを日本人が消費している
- 有効成分のタウリンやアルギニンが豊富
- コレステロールを下げ、高血圧、動脈硬化を予防改善
いか(イカ・烏賊)は欧米ではタコと並んで敬遠される食材だが、日本人にとっては大好物のひとつで、世界中で獲れるイカの四割以上が我々日本人の胃袋におさまっているほどです。
好きなだけあって、日本人はいかを味わいつくしてきたといえます。煮物、焼き物、揚げ物などさまざまな方法で料理し、スルメや塩辛など保存食にも利用しています。塩をきかせたいかの塩辛は陰性体質(漢方用語で冷え性や低血圧など体が冷えやすい体質のこと)改善におすすめメニューのひとつです。
いかを干してつくったスルメは縁起物としても用いられ、結納品のひとつに含まれています。その際は「寿留女(するめ)」のあて字が用いられ、同じく結納品のコンプ「子生婦(こんぶ)」と同様、女性の健康や子だくさんへの願いをこめて贈られます。
また、大相撲の土俵には、勝栗(かちぐり)、昆布、米、塩とともに、神への供物としてスルメが埋められています。
いか(烏賊)の主な成分と効果や効能
このように、日本人にとってなじみの深いいかですが、不遇(?)の時期がありました。いかはコレステロールが高く、高血圧や動脈硬化の人は避けたほうがいいとされていたのです。しかしそれは誤りで、逆にコレステロールを下げる効能があることがわかってきています。
いかにはタウリンがたっぷり含まれているので、その働きによって血液中のコレステロールは減少します。また、タウリンの作用で心臓がよくはたらくようになり、肝臓も元気にする効果があります。
いかは高血圧や動脈硬化を悪化させるどころか、逆に改善するといえます。魚介類の中ではタウリン含有量がとくに高い。中でも、スルメに浮いた白い粉にはアミノ酸が豊富に含まれ、タウリンのほか、プロリン、アルギニンなども豊富です。
イカ墨にも注目の成分が含まれている。ムコ多糖体(たとうたい)とペプチド複合体の働きで、抗がん作用が期待されています。
漢方ではイカ墨は補血作用(キレイな血液を増やすこと)があるとしている。身に含まれるビタミンEとナイアシンは血行促進作用があるので、いかは血液を元気にする効果が期待できます。
イカの民間療法
イカは昔から以下のような症状に対する民間治療薬として利用されています。
◆狭心症
イカ墨を火であぶって粉末にしたものを服用する。
いか(イカ・烏賊)に含まれる健康成分
いか(イカ・烏賊)に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。