α-リノレン酸
α-リノレン酸【概要】
α-リノレン酸(アルファリノレン酸)とは体内で合成できない必須脂肪酸の一つ
α-リノレン酸は、多価不飽和脂肪酸のひとつで、体内で合成することができない必須脂肪酸(不可欠脂肪酸)です。
しそ油やえごま油などに多く含まれていますが、これらの油はすぐに酸化するという性質を持っているため、早めに使い切るなどの注意が必要となります。
α-リノレン酸(アルファリノレン酸)の効果・効能
α-リノレン酸はEPA、DHAに変換されアレルギーなどを予防する
α-リノレン酸は血液中の悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きを持つ脂肪酸にEPAやDHAがあります。
α-リノレン酸は、体内でこのEPAやDHAに変換されます。
すなわち、α-リノレン酸をとれば、DHAの効果・効能が結果的に得られるというわけです。
リノール酸の過剰摂取は、アトピーなどアレルギー症状の原因のひとつと考えられていますが、リノール酸の悪影響を抑制する働きがα-リノレン酸にはあります。
他にもα-リノレン酸には血圧を下げたり、血栓を防ぐなどの効果・効能があり、生活習慣病の予防にも最適でしょう。
また、最近の研究では、特に大腸癌、乳癌、肺癌の予防や進行を抑制するのに効果的であることが分かりました。
このように研究が進むにつれ、α-リノレン酸の効果・効能と害になる作用が、少しずつ明らかになってきています。
α-リノレン酸(アルファリノレン酸)の効果的な調理方法と食べ方
α-リノレン酸を含む食品は生で使用して早めに使い切る
私達の体に、様々な効果・効能を与えてくれるα-リノレン酸。
しそ油やえごま油を調理に取り入れ、その恩恵に預かりたいものです。けれども、α-リノレン酸を含む油は特に酸化しやすいので注意が必要です。
α-リノレン酸の効果・効能を享受するには加熱する料理は向かないため、サラダやマリネなど生での使用がお薦めです。
また、α-リノレン酸を含む油などの食品はなるべく早く使い切るようにして下さい。
古くなった油は、体内でガンの原因とされる酸化脂質を増やしてしまいます。
また、α-リノレン酸を含む食品は高温や日の当たる場所に置かない、保存方法にも気をつける必要があります。
α-リノレン酸(アルファリノレン酸)の過剰摂取・副作用・注意点
α-リノレン酸は摂取エネルギー過剰に注意すれば大丈夫
α-リノレン酸を摂り過ぎたからといって特に問題はありませんが、脂質は脂質ということを忘れてはいけません。
必要以上にとれば摂取エネルギーが上昇してしまいますので、肥満傾向にある人などは注意が必要です。
いくら体に有効だからといっても薬ではないので、ほどほどを心がけましょう。
α-リノレン酸の効果・効能があると思われるもの
α-リノレン酸には以下のような効果・効能が期待できます。
■α-リノレン酸が含まれる食品例
α-リノレン酸が含まれる食品には以下のようなものがあります。