オレイン酸
オレイン酸【概要】
オレイン酸はオリーブオイルに多く含まれる不飽和脂肪酸
オレイン酸は体内に合成することができる一価不飽和脂肪酸です。
オリーブオイル、ハイオレックタイプ(品種改良によりオレイン酸を多く含むタイプ)のひまわり油やサフラワー油、ナッツ類などに多く含まれています。
他の脂肪酸と異なり、酸化しにくいのが特徴で、加熱料理にも最適で、発がんの危険性がある過酸化脂質を作りにくいという点も安心です。
効果・効能
高血圧や心臓病を予防し、胃酸の分泌を調整
高血圧や動脈硬化、心臓疾患、肥満など、生活習慣病を引き起こす要因だと考えられる動物性の飽和脂肪酸やリノール酸、アラキドン酸と異なり、オレイン酸はこれらの症状を改善・予防する効果・効能があります。
さらに、胃酸の分泌を調整し、胃潰瘍や胃酸過多を防ぎ、腸の運動を促す効果(便秘解消)も認められています。
体内で合成することができますが、これらの体に良い作用が判明し、食品からの摂取に注目が集まるようになりました。
オリーブオイルで体の内側と外側からも美しく!
南イタリアを中心とする地中海地域では、オリーブオイルを多用します。
魚介類、穀類、野菜を多く摂り、肉やバターをあまり使わないのも特徴的です。
ある調査で南イタリアは他のヨーロッパ諸国に比べ、心臓疾患による死亡率が低いことが分かっています。
これは、オリーブオイルに含まれるオレイン酸が一つの要因になっていると考えられています。
また、肌や髪の美容のためにオリーブオイルを塗る習慣もあるようです。
調理方法と食べ方
生用と加熱用を分けて使えば経済的
オレイン酸を効率的に摂るには、ひまり油(ハオレック)、サフラワー油(ハイオレックタイプ)、オリーブオイルを活用するのが手軽な方法です。
日本で販売されているオリーブオイルは、一番搾りのバージンオイルと二番絞りをブレンドしたピュアオイルの2種類です。
バージンオイルはオレイン酸の含有率が高い順に「エクストラ・バージン」「ファイン・バージン」「セミ・ファイン」の三段階に分かれています。
サラダなど生食に用いる場合は「バージン」、加熱用には「ピュア」と使わけると経済的です。
オレイン酸が不足すると
生活習慣病のリスクが高くなる可能性がある
オレイン酸が不足するということは、動物性の飽和脂肪酸の摂取量が増えてしまうということです。
つまり血液中のコレステロールが増え、動脈硬化や心臓疾患など生活習慣病のリスクが高まってしまいます。
日常使いの油をオリーブ油に変えるなど、オレイン酸をとる工夫が必要です。
過剰摂取・副作用・危険性
オレイン酸は脂質なので過剰摂取はエネルギーの摂り過ぎにつながります。つまり肥満の原因になります。
肥満を気にしている方やダイエットをしている人は摂り過ぎに注意してください。
オレイン酸の効果・効能があると思われるもの
オレイン酸には以下のような効果・効能が期待できます。
■オレイン酸が含まれる食品例
オレイン酸が含まれる食品には以下のようなものがあります。